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稔典さん絶好調 [まぶさび密誌]

俳人の坪内稔典さんが絶好調のようだ。
全句集も出し、エッセイ集『カバに会う』も出して、一段落かな、と思っていると、新句集『水のかたまり』(ふらんす堂)が届いた。
瀟洒な装幀に盛られた、すてきな句の数々。
カバの句も欠けてはいない。。

七月の水のかたまりだろうカバ
カバというかたまりがおり十二月

つぎの句のオノマトペーなど、この俳人ならではのもの。

るるるんもるるもるるるる星月夜

あれ、と思ったのは、哲学者の名前が出てくることだ。
デカルト、カント、ニーチェ、ウィトゲンシュタイン。。。
なかでも、つぎの句にひかれた。

デカメロンデカルトデルタ風光る
台風がいすわるウィトゲンシュタインも

この俳人の傑作「たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ」を知る自称ブソニアンとしては、つぎの句も気になるところだ。

たんぽぽのぽぽの戻りの蕪村かな

「ぽぽの戻り」、たんぽぽの懐かしい光景と、永遠の懐かしさといった風情の蕪村とが重なり合う。
タグ:俳句
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