SSブログ

点化句法を超絶短詩にしてみれば [まぶさび密誌]

楠元六男『芭蕉、その後』(竹林舎)によって、点化句法のことを知りました。
元のものから少し変えるだけで、趣をがらりと変えてしまう手法のことです。

やみの夜は松原ばかり月夜かな (作者不明)
闇の夜は吉原ばかり月夜哉 (其角)

前句の「松」を「吉」に変えることで、其角はまるで趣の違うものを作り出しています。
前句で、松原は闇のように暗いのですが、後句で吉原は月のように明るいのです。
なぜかはわかりますね。。。
同書によると、其角は、芭蕉と共有していたこの句法を徹底させていったとのことです。
同じ楠元の『江戸の俳壇革命』(角川学芸出版)も読み合わせると、この句法は、水間沾徳へと受けつがれ、さらに広まっていったようです。
点化句法のことを知ったおかげで、わたしくめの『ほう賽句集』(七月堂)でやろうとしたことが、よりはっきりとしてきたように思いますし、おまけに、点化句法は超絶短詩にもどこか通じるところがあるように思います。
いろいろ知らないことがあるものです。

天掻く   ほー   (点化句法)

タグ:俳句
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。