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堤清二を悼む [まぶさび密誌]

堤清二を悼む

堤清二さんがお亡くなりになりました。11月25日、享年86歳。
奇しくも、親しかったという三島由紀夫と同じ日に。。。
新聞に訃報が出る前に連絡がありましたが、このところ体調がすぐれないとのことでしたので、ついに来るべきものが来たという思いでした。
辻井喬というペンネームで知られる詩人・小説家でもありましたので、これからもいろんなところで追悼記事が出ることでしょうが、不肖わたくしめも、大変お世話になった方ですので、ここに哀悼の意を表したいと思います。
堤さんとのご縁は、セゾン・グループ社史編集の話から始まりました。
通常の社史以外に、近代を思想的に総括する巻を作りたいと発案された堤さんは、今村仁司さんをチーフとする研究会を立ち上げ、そこにわたくしめも参加することになったのです。
こうして約3年、計34回に及ぶ研究会が開かれ、『トランスモダンの作法』(今村仁司責任編集、リブロポート、1992年)という大著に結実することになりました。
野家啓一、中岡成文、鷲田清一をまじえた5名による研究会は、ほぼ毎月泊まり込みで開かれ、基本的に自分も発表する会でしたので、しんどいといえばしんどい会ではありましたが、そこで鍛えられたことで今の自分があるといえるほど勉強になる会でした。
八ヶ岳ロッジでの研究会では、堤さんも出席していただき、食事会はご家族そろって参加されたこと、なつかしく思いだされます。
『トランスモダンの作法』が刊行されたことで、研究会が一段落したあとも、堤さんは、ご自身が理事長をつとめられていたセゾン現代美術館の評議員に、そして理事にと、呼んでくださいました、
そのことに関連した思い出も、折りに触れて当ブログに綴りたいと思いますが、いまは3つだけ、まぶさびの滝を捧げて、哀悼の意を表します。

まばゆくも、清二さん、喬さん   (セゾン文化の滝)
八ヶ岳、つらなりて、軽井沢   (セゾンえにしの滝)
まぶしさの、さびしさに、ふりそそぐ (まぶさびの滝)

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