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エビちゃん通し狂言 [まぶさび密誌]

先日、南座に行き、エビちゃんこと海老蔵が大活躍の通し狂言『義経千本桜』を見てきました。
昼と夜と、入れ替え時間をはさんでではありますが、午前11時から午後9時5分まで、物語が連続するように上演されるのです。
玉三郎も出てはいるのですが、なんといってもエビちゃんをおもてにたてたプログラムなので、ともかくこれでもかというくらい、楽しませてくれました。
狐忠信が本性をあらわして退場する宙乗りの場面では、蒸し暑かったからでしょう、汗が落ちてくるのが見えたほどの熱演ぶり。
その退場する直前には、桜吹雪が思いっきり客席に舞ってきたりしましたので、集める人もいたようです。
しかし、これだけの時間をかけた上演でも、はしょった部分があるのですから、完全版ということになると、今日では、もう不可能に近いかもわかりませんね。
江戸時代の人たちは、この点では、ずいぶんゴージャスな時間をすごしていたように思われます。
ともあれ、わたくしめの人生でも、とびっきりゴージャスな一日だったことは間違いありません。

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