中村堯子句集『ショートノウズ・ガー』

中村堯子さんの第３句集『ショートノウズ・ガー』（角川）が刊行されました。
久しぶりの句集です。
堯子さんは先輩の奥さんで、ご夫婦ともに以前から親しくしていただいています。
その縁ででしょうか。帯の執筆を依頼されました。
句集の帯の執筆は、はじめての経験なので、正直、どう書いてよいかわからなかったのですが、率直な思いをつづることにしました。
「平成のブソニエンヌ」などという、耳なれない言葉までしるしてしまったため、足を引っぱりはしないかと、そればかりが心配です。
堯子さんの句は、さびしさとゴージャスさが微妙に交錯する点で、わたくしめの目ざす蕪村風に通じるものがあるのですが、今回の句集には、ふっと妖気のようなものまで感じられるものですから、思わず「平成のブソニエンヌ」と呼んでしまったのです。
本の装丁は、堯子さんのお師匠さんにあたる中原道夫さんが担当されています。
さすがと思わせる、しぶくしゃれた装丁です。
ぜひ手にとって読んでほしいものです。

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