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瀧口修造論 [まぶさび密誌]

慶應義塾大学アート・センターから瀧口修造論集『To and From Shuzo Takiguchi』(ブックレット 14)が届いた。当センターの朝木由香さんの論文「瀧口修造における「断片」/「箱」/「本」について」は、瀧口最晩年の制作に触れたものだが、ぼくがデュシャン論で提示した概念装置を巧みに適用していたので感心してしまった。瀧口が岡崎和郎と共同制作した《検眼図》、瀧口による《検眼図傍白》、瀧口が岡崎に贈った《リバティ・パスポート》の関係を論じつつ、《検眼図》に対して、《検眼図傍白》が痕跡過剰性の方向での外部、《リバティ・パスポート》が解釈過剰性の方向での外部に、それぞれ対応するのではないかというのだ。若い世代による刺激的な論考の中で、しかも瀧口修造のように魅力的な人物を扱った中で使ってもらえるとは、わが概念装置も喜んでいることだろう。


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