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狩野元信の滝 [まぶさび詩]

絵筆より、豪快に、流れたつ   (狩野元信の滝)

今日、10月6日は、室町時代の絵師、狩野元信の命日だとか。
狩野派の祖としても知られていますが、滝好きのわたくしめにとっては、元信といえば、なんといっても豪快な滝の絵に引かれます。
このところ、滝めぐりとはすっかり縁遠くなったため、展覧会などで、絵の中に滝を見つけたりなどすると、つい食い入るように見入ってしまいます。
とりわけ元信の滝となると、我ながら相好まるくずれで見とれているのではと、ふと我に返って周りが気になったりもするほどです。

達磨の滝 [まぶさび詩]

肩はらぬ、姿へと、ダルマさん   (達磨の滝)

今日、10月5日は、達磨の命日だとか。

生没年不詳なのに命日だけがわかっているなんて?
などという疑問は、とりあえず措いといてね。
禅の究極の悟りは、俗世のただ中で、肩肘張らず生きていくことだといわれます。
ダルマさんのまぁるいお姿を見ていると、なにかわかる気がします。
でも、目は怖い?
確かに。。。

タグ: 悟り

グレン・グールドの滝 [まぶさび詩]

ピアノより、ひびきたち、うなりたち   (グレン・グールドの滝)

今日、10月4日は、カナダのピアニスト、グレン・グールドの命日だとか。
グールドといえば、ある時期からステージ演奏を拒否し、録音による演奏にこだわった人として知られています。
その録音から、時として聞こえてくるうなり声によっても。
確かに、基本はきびしい演奏スタイルではあるのですが、とぎすまされた中に、とてもあたたかく、ときには深いところから湧きたつよう踊りだすように感じられることもありました。
バッハもいいのですが、わたくしめのお気に入りは、リストがピアノ独奏用に編曲した「運命」です。
これはすごい逸品ですよ。

三条西実隆の滝 [まぶさび詩]

手鏡に、髪おちて、雪しぶき   (三条西実隆の滝)

今日、10月3日は、三条西実隆の命日だとか。
室町時代きっての大学者として知られる人ですが、歌人としても知られていて、残された歌の数は、一万を超えるといわれています。
また、連歌師、宗祇との交友など、同時代の文化的ネットワークのキー・パーソンとしても、大きな役割を果たしたようです。
この人物に通じているというわけではないのですが、その歌の評に、「口が自由に曲がり」とあるのを知り、なんだか急に好きになりました。
上掲まぶさび詩は、実隆の下掲歌に触れて浮かんだものです。

年も経ば鏡の影に落ちぬべし黒き筋なき滝の水上


マルセル・デュシャンの滝 [まぶさび詩]

見つけたよ、名づけたよ、アートだよ

今日、10月2日は、マルセル・デュシャンの命日だとか。
いわずと知れたレディメイドの創案者ですね。
わたくしめ、若いころから、二人のマルセルに魅せられ、育てられたようなものです。
もう一人のマルセルって、誰のこと、ですって?
マルセル・プルーストに決まってるじゃないですか、も~!

木食応其の滝 [まぶさび詩]

高野山、火の手より、鎮まりぬ   (木食応其の滝)

今日、10月1日は、真言僧、木食応其の命日だとか。
秀吉との交渉により、高野山を火の手から救っただけでなく、再興支援をとりつけるなど、大変な功績のあったお坊さんです。
木食応其がいなければ、高野山はどうなってたか、わかりませんね。

夢窓疎石の滝 [まぶさび詩]

石たてて、夢の窓、庭宇宙   (夢窓疎石の滝)

今日、9月30日は、夢窓疎石の命日だとか。
鎌倉末期から室町初期にかけての禅僧として知られる人ですが、、日本庭園の原型を造った人でもあるようです。
日本庭園の日本庭園たるゆえんは、石を立てることにあるとのこと。
それを始めた人らしいのです。
ただ、わたくしめにとってこの人物の最大のチャーム・ポイントは、その名前にあります。
夢の窓に、疎らな石。。。
すてきに深い境地ではありませんか。
ひょっとして、それこそが日本庭園?

タグ:日本庭園

本居宣長の滝 [まぶさび詩]

源氏訪い、あわれ問い、やまざくら   (本居宣長の滝)

今日、9月29日は、本居宣長の命日だとか。
宣長といえば、つぎの和歌ですね。

しき嶋のやまとごゝろを人とはゞ朝日にゝほふ山ざくら花

ジンメルの滝 [まぶさび詩]

生に死の、ある不思議、しぶきたつ   (ジンメルの滝)

今日、9月28日は、ドイツの哲学者、ゲオルク・ジンメルの命日だとか。
ジンメルは、生命のただ中に死のあることの意味を問いつめようとしました。
ベルクソン哲学の影響がまるわかりなだけに、とても貴重といえます。
二人の関係は、20世紀以後の哲学を考える上で、キーポイントの一つと思われるのですが、ほとんどの人は、そのことを理解できないようですね。

ドガの絵に起つ滝 [まぶさび詩]

踊り子に、馬たちも、おとずれて   (ドガの絵に起つ滝)

今日、9月27日は、フランスの画家、ドガの命日だとか。
ドガといえば、競走馬や踊り子たちを描いた数々の絵が思い浮かびますね。
当時のバレリーナの少女たちには、不幸な生い立ちの子もいたらしく、それを考えると、絵の中で輝きを放つ少女たちは、絵の中でこそ、もっとも輝いていたのではないのかとも思われます。
伝記などからは、狷介で怖そうなおじさんとして想像されがちなドガですが、ほんとうは優しい人だったのかもしれません。

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